中華人民共和国 / People's Republic of China
首都:北京(北京 / Beijing)
総面積:960万平方キロメートル
人口:129533万人
政治体制:人民民主共和制
民族:漢民族(総人口の92%)及び
56の少数民族
宗教:仏教・イスラム教・キリスト教など
GMT:+8
国際通話コード:86
通貨:人民元
言語:漢語(中国語)
電圧:220V/50Hz |
|
国土
中華人民共和国はユーラシア大陸の東端に位置し、その国土の南北は北の黒竜江省漠河県北の黒竜江から南の南沙諸島曽母暗礁までの5500キロ、東西は東の黒竜江とウスリー河の結合部から西のパミール高原までの5200キロ、陸地総面積約960万平方キロ(日本の25倍)を有する。その大きさは、地球全体の陸地面積の1/15を占め、ロシア、カナダに次ぐ世界第三位の面積を誇る大国だ。
陸地の国境線は約2万キロに及び、ロシア・北朝鮮・モンゴル・カザフスタン・キルギススタン・タジキスタン・アフガニスタン・インド・ネパール・ブータン・ミヤンマー・ラオス・ベトナムと直接国境を接し、海を隔てては日本・韓国・フィリピン・マレーシア・ブルネイ・インドネシアなどと接している。
中国の地勢は多岐に渡り、概ね西高東低の三段階の地勢を呈している。最高段に位置するのは4000m級の山が連なる青海・チベット高原。それに海抜1000-2000mの雲貴高原・黄土高原・モンゴル高原及び四川盆地・砂漠地帯のタリム盆地・草原地帯のジュンガル盆地を含む中段が続く。そして東北の大興安嶺、華北の太行山、三峡の巫山、雲貴高原の東縁を境に東側の丘陵・平原地区が続いている。国土の割合を見ると山地が33%、高原が26%、盆地が19%、平原が12%、丘陵が10%となっている。
主要な山脈としてはアルタイ山・天山・崑崙山・祁連山・ガンジス・ヒマラヤ・横断山・陰山・秦嶺・南嶺・大興安嶺・長白山などがある。中でもチベット高原の西南に位置するヒマラヤ山脈は世界最高最大の規模を誇り、8848mのチョモランマ山(西洋名:エベレスト)は世界最高峰として知られる。
中国の河川は大小含めて1500本に及び、流域面積は1000平方キロに及ぶ。最終的に海に注ぎ込む外流河は全体の2/3を占め、ほとんどの河川は東または東南方向に流れ最後に太平洋に達する。主要なものとしては長江・黄河・黒竜江・珠江・遼河・海河・淮河・銭塘江・瀾滄江などがある。また地形の影響から、チベット高原に源を発する恕江・ヤルザンプ河はインド洋に、新疆のオルジス河はロシアを貫き北氷洋に注いでいる。河川のうち最も長いのは長江で、6300キロの長さは世界第三位を誇る。それに続くのが黄河で5464キロ。また全長1000キロの長さを持つ淮河は地勢上中国を南北に分ける重要な分岐点とされており、北京と杭州を結ぶ全長1801キロの大運河は海河・黄河・淮河・長江・銭塘江の5水系を利用した世界最大の運河として知られている。海に注ぎ込まない内陸河としては新疆のタリム河が全長2179キロで最も長い。
湖の数も多く、海へ流れる水路を持つ湖は淡水湖、海への水路を持たない湖は鹹湖(塩湖)となっている。長江の中流・下流の平原とチベット高原が湖が集中する2大地区となっていて、長江流域では?陽湖・太湖・洪沢湖・洞庭湖、チベット高原では青海湖・ナムツォなどが有名。
中国の島嶼は500㎡以上のもので6536あり、世界で最も多くの島を有する国家とされている。その86%は杭州湾より南の大陸近海、南海(南シナ海)に散在している。最大の大きさを誇るのは台湾島で、以下海南島・崇明島(上海沖)が続いている。
行政区画
全国は北京・天津・上海・重慶の四つの直轄地と、河北・山西・遼寧・吉林・黒竜江・江蘇・浙江・安徽・福建・江西・山東・河南・湖北・湖南・広東・海南・四川・貴州・雲南・陝西・青海・台湾の23の省、内蒙古・広西・チベット(西藏)・寧夏・新疆の5つの自治区、そして香港・マカオの2つの特別行政区から成り立っている。
(注)台湾は現在中国国民党の統治下で、中華人民共和国の主権は及んでいない。
気候
中国の気候は概ね温帯気候に属していて南部では亜熱帯となる。国土が広く、地形も様々なため各地の気候は太平洋との距離によって大きな差が生じている。年間降雨量も沿海地区の1500ミリから西へ向かうにしたがって減少し、西北部では50ミリとなる。
国民
2000年に行われた第五回全国人口調査によれば、中国の総人口は12億9533万人。全世界の1/5の人口を占め、世界最大の人口を誇る。56の民族を擁する他民族国家で、そのうち漢民族が全人口の約92%を占めている。
公用語は漢民族が用いる「漢語」とされ、少数民族の地域ではそれぞれの言語が使われている。「漢語」の中でも地域によって「上海語」「福建語」「広東語」など様々な方言がある。したがって学校教育などでは東北地方の発音と北京地方でのアクセントを組み合わせて造られた共通語として「普通語(プートンフォア)」が使われ、広い国土を統一する言語として普及している。
宗教は主要なものとしては仏教・道教・イスラム教・キリスト教などがあるが、共産化の結果として多くの国民が無宗教となっている。また中国発祥の道教は、漢民族の衣食住の多岐に渡り、すでに生活習慣の一部として溶け込んでいる。
歴史
中国は世界史上でも最も早く文明が発展した地域の一つとして、長い歴史と文化を有し、数千年にわたり東アジアの文化の中心的な役割を果たしてきた。その歴史は、古くは原始社会の黄帝や炎帝の神話時代から始まり、夏から商、西周、春秋時代までの奴隷王朝、紀元前475年から始まる戦国時代から秦・前漢・後漢・三国・西晋・東晋・南北朝・隋・唐・五代・宋・遼・金・元・明・清の封建王朝まで多くの王朝がこの地に栄えた。その後1840年の阿片戦争を起点に西洋列国や日本による相次ぐ侵略を受け、100年間に渡る半植民地時代を経るが、1949年10月1日、国土の大部分を開放した中国共産党により中華人民共和国が建国され現在に至っている。
産業
中国は世界最大の発展途上国で全人口の69%が農村部に居住している。農業は地域差が激しく、全耕作地1億3000万ヘクタール(日本の国土の約3倍・耕作面積の26倍)の9割が大興安嶺・長城・チベット高原東縁の線から東側に分布している。作物はチベット高原・黄土高原北部で一年一期作、華北地域で二年三期作、長江流域・華南地区では一年二期作から三期作となり、また北部及び北西部の草原は主要な放牧地となっている。作物の中では小麦や水稲・雑穀など糧食の占める割合が高く、副作物としては綿花や麻、食物油などが栽培されている。
中国の工業化は共産政権の成立後、自力更生を目指した計画経済の下、重工業を中心に整備が続けられたが、1978年の改革開放政策の開始後には外国からの直接投資や対外借款が大規模に導入され、特に90年代に入り経済成長が一気に加速している。今日では繊維や軽工業、電子などの分野で世界中に製品を輸出し、世界の工場として経済のグローバル化の一翼を担っている。ただ急激な経済発展の結果、沿海部と内陸部との経済格差が日増しに増大し大きな社会的不安が生じた結果、江沢民政権以降、今日の胡錦涛政権でもその是正が経済政策の中心に据えられている。
交通
国内の交通は鉄道・自動車・河川航路及び近海航路が中心で今日では航空路も急速に整備が進められている。鉄道網は現時点での輸送の中核をなし、京広線(北京-広州)・京九線(北京-九江)・京滬線(北京-上海)・京哈線(北京-ハルビン)などの主幹線のほか全国各地に路線が整備されている。また近年の経済発展を受け高速道路も急速に整備が進められ、その総延長距離は1万9000キロと世界第二位の規模を有するに至っている。空路では2003年に国内航空会社の中国国際航空・中国東方航空・中国南方航空の三大メジャーへの統合が完了し、世界的な競争力を高めたほか、国内の新路線整備も着々と進められている。日本との定期航路も毎年のように新路線が就航し、今日では日本の成田・関西・福岡・名古屋・札幌・仙台・福島・新潟・富山・岡山・広島・松山・長崎・鹿児島・那覇の各空港と中国の北京・天津・上海・広州・香港・大連・ハルビン・長春・瀋陽・煙台・青島・南京・杭州・福州・アモイ・深?・西安・武漢・桂林・昆明・成都の各都市が空路で結ばれている。また海路では横浜・神戸と天津・上海との間で定期航路が運航されている。
中華人民共和国 エリアカテゴリー
北京市 、天津市 、河北省 、山東省 、河南省 、山西省 、内蒙古自治区 、上海市 、江蘇省 、浙江省 、安徽省 、湖北省 、広東省 、江西省 、湖南省 、福建省 、広西チワン族自治区 、海南省 、遼寧省 、吉林省 、黒竜江省 、陝西省 、寧夏回族自治区 、甘粛省 、新疆ウイグル自治区 、四川省 、重慶市 、貴州省 、雲南省 、青海省 、チベット自治区
|